ガートレー222パターンとは、その意味と歴史を知ろう。
ガートレー222パターンの歴史
ハーモニックパターンは、1932年にガートレーH.M.が発見しました。
そして、ガートレー222パターンは、ハーモニックパターンの中でも、最も古典的なパターンです。
ガートレーH.M.が、1935年に出版した著書「プロフィッツ・イン・ザ・ストック・マーケット(Profits in the Stock Market)」の222ページで「ガートレーパターン」を紹介したことで、以後「ガートレー222パターン」として広く知られるようになりました。
ガートレー222パターンは、最も歴史ある「ハーモニックパターンの王道」と言えるパターンです。
しかし、ガートレーH.M.が、このガートレー222パターンを発表した時、このパターンの形は、現在広く認知されているような形とはまったくかけ離れていたのです。

上の図は、古典的なガートレー222パターンを再現したものです。(正確なものではありませんので、あしからず。)
相場の波が、ある程度頭打ち(底打ち)になったところで、値が逆方向に進行、直近最後の押し(戻り)の高値(安値)に挑戦して上抜け(下抜け)し、トレンドが崩れたのを確認後、戻りからエントリーを仕掛けます。
実に理にかなっているのですが、少し相場を勉強したことがある人なら、「普通にダウ理論でエントリーしているだけじゃないか。」と突っ込みが入りそうです。
しかし、おそらくガートレーH.M.がこの図で説明したかったのは、トレンドが完成した後の逆張り売買をいかにパターンにのせてうまく効率的にできるか、ということにつきると思います。
頭打ち(底打ち)になったトレンドの、まさに
- 「これからトレンドが逆方向に進行する時の形をパターン化して視覚的に認識しよう。」
- 「頭や底でこの形をつけたらトレンドが反転する可能性が高いんだよ。」
とわかりやすくイメージさせてくれる、その原型が、この図からは感じ取れます。(私だけでしょうか。)
しかし、そうは言っても、やはり現在確立されたガートレー222パターンとは、随分とかけ離れたイメージなんです。
それもそのはず、ガートレーH.M.は、この時、パターンにフィボナッチ数を適用していません。
(単に、3分の1とか、3分の2の押し戻りを使っています。)
現在のフィボナッチを利用したハーモニックパターンの礎を築いたのは、後に著書「フィボナッチ逆張り売買法」で有名ならラリー・ペサベント氏です。
興味のある方は、著書を一度読んでみてください。
普段逆張りをしない人も、トレードの幅が広がって面白いですよ。
ガートレー222パターンの形
それでは、現在広く知られているガートレー222パターンの形をご紹介します。
フィボナッチ数で各波を定義付けすることにより、古典的なガートレー222パターンよりも随分スタイリッシュな印象を受けます。
さて、スタイリッシュとはよく言ったもの。
フィボナッチという幾何学的な比率を用いた形は、どこか神秘的でもありますね。
簡単に見ると、買いパターンは、Mの字、売りパターンは、Wの字に似ていて、とても覚えやすい形と言えます。
でも、他の記事で紹介するハーモニックパターンも形が似ているので、一度に前部覚えようとすると数字がごちゃごちゃします。
まずは、王道のガートレー222をしっかり覚えましょう。
では、ガートレー222買いパターンのフィボナッチ比率を見ていきましょう。(売りパターンは逆になります。)
- Xを起点にして、価格はまずAまで上昇します。
- その後、反転してBを目指します。
- この時、Bは、XAの波の61.8%付近で止まります。
- ここがガートレー222パターンで最も重要なところです。
- その後上昇、C点は、ABの38.2%から88.6%の押しとなります。
- 最後に下落しD点を目指します。
- この時、D点は、ABの127.2%から162.8%の押しであり、または、XAの78.6%の押しになります。
(実際に描画インジでガートレー222を書いてみると分かりますが、7は、どちらかの押しをとります。)
(というか、どちらも達成するのは物理的に無理です。)
では、実際の形を見てみましょう。
例えばこんな形。
「全然ちがうじゃねーか」とお叱りを受けそうです。
でも、実はこれもガートレー222パターンに分類してよいのです。
これは、トレンドの途中に出たパターンです。
エリオット波動で言う、第1波が終わり、一服して調整段階の第2波で出現。
エリオット第2波を細分化するとA→B→Cと実にわかりやすい押しを形成しています。
まさに、これから第3波が上昇しそうな美味しい相場ですよね。
また、エリオット第2波のABC波は、別に言えば、AB=CDパターンとも換言できますよね。
(AB=CDパターンについては、また今度記事を書きたいと思います。)
そして、ガートレー222パターンには、このAB=CDパターンが含まれていることが条件となります。
ガートレー222パターンをフィボナッチ数で発展させたラリーペサベント氏は、ガートレー 222パターンを次のように定義しています。
(前提条件)
- AB=CDパターンを含んでいなければならない。
- フィボナッチ数は、0.382をはじめ、0.50,0.618,0,786などを使う。
- 終点Dは、起点Xの水準を超えてはならない
- 点Cは、点Aの水準を超えてはならない。(まれに点Cが1.00になる。このような前値戻りとなればダブルトップ、前値押しとなればダブルボトムとなるが、これも有効なパターンである。)
- 点Cは、Xの水準を超えてはならない。
さらに、終点Dの近くでギャップや長大線、大きく動いて引けた足などが出現した時は変形パターンになる。
ラリーペザント氏による定義は、結構アバウトというか、ダブルトップとかダブルボトムにさえならなければいい、という印象を受けます。
現在の細かい比率のフィボナッチ数は、ラリーペザントさんより後に研究され、細分化されたことが容易に想像できます。
ガートレーH.M.もラリーペザント氏も、このパターンの勝率は70%と謳っていますから、かなり有効なパターンであるといえます。
だからと言ってはなんですが、上の図は、一応、ガートレー222パターンの定義からは逸脱していないということで、有効なパターンなのです。
というか、あまり細分化されたパターンのフィボナッチ数に厳格に当てはめようと神経質になってもトレードできません。
ぴったり当てはまるパターンなんて、実際の相場では、そうないのです。
それよりも、他のトレード根拠と抱き合わせてトレードするほうが、結果的に高勝率につながると思います。
ガートレー222パターンの形成過程と心理
それでは、ガートレー222パターン形成過程と心理をみてみましょう
先ほども少し触れましたが、ガートレー222パターンが有効に機能するためには、AB=CDパターンを含んでいなければなりません。
言い換えれば、AB=CDパターンにXAのラインをつっかえ棒のようにくっつけたものがガートレー222パターンの形と言えます。
X点は、このパターンのスタート地点となりますが、では、X点とはどのようなものなのでしょうか。
X点は、長期の時間足チャートにおいては、主要な高値安値、若しくはトレンド途中の目先天井や目先底になります。
主要な高値、安値とは、X点を含む波より以前の、比較的大きな波を見ることで発見することができます。
これを
と言うのですが、親波の一目で分かる押し、戻りに垂直線等、抵抗線とを引いておきましょう。おそらくこの垂直線のどれかに反応して、大きく反発すれば、その反発点がX点となる可能性は高いです。
上の図は、ユーロドルの4時間足です。
図上では切れてしまっていますが、左側に大きな第1波があって、その後の調整場面(第2波)から強烈な第3波へ移行する場面です。
図上のガートレー222を基準に説明すると、パターンの左側の第2波が、パターンの出ている波に対する親波となっています。
親波が、1,2,3(A波、B波、C波)とリズム良くトレンドをつけて落ちてきて、これから上昇が期待できる局面です。
価格は、親波の第1波(正確には、修正波なのでA波ですが、パターンの説明と合わせるとごちゃごちゃするので1波とします。)の根っこ、ローソク足の実体部分に当てた水平線を突き抜け、また、親波に弾いた(切り下げライン)を勢い良く抜けます。
こうなれば、上昇期待も高まるところですが、価格はその後、上ひげを伸ばして下落、水平線と切り下げラインが交差する点にリテストを付けます。
リテストの次の足から買いエントリーしてもいい局面ですし、それは決して間違いではないのですが、価格は、A点で反発し、一旦下落します。
さて、価格は、どうして、このA点で反発したのでしょうか。
左側の親波を見ても、反発しそうなラインは引かれません。
確認のため、A点に水平線を当てて見ました。
本来の見方とは逆ですが、一体どこに当たっているのでしょうか。
ユーロドル日足です。
実は、パターンが出ている波は、より大きな時間足で見ると、1波、2波、3波と大きな一つの上昇トレンドを作っているのですが、そのトレンドの親波とも言える左側の下降トレンドに大きなギャップがありました。
ギャップは、それ自体が、抵抗線となりえますが、まさか数ヶ月後の、4時間足に出現するガートレー222パターンのA点を作るとは、誰が想像できたでしょうか。
さて、話を戻すと、A点で反発した価格は、B点において、買い方の買い仕込みでさらに上昇反発します。
その後、価格は、A点に届くことも出来ず下落し、Dまで下落しますが、やはりX点を下抜ける前に反発し、その後、上昇して、ほぼ買い方の勝ちとなります。
さらに、価格がA点を上抜ければ、それまでに売りを仕込んでいた売り方が、大きな含み損を抱えることになり、損切りや投げ売りによるセリングクライマックスとなります。
その証拠に、Aの垂直ラインで価格が一度反応しているのがわかりますか。
それでは、エントリー方法についてまとめておきましょう。
エントリーは、D点です。
しかし、D点に到達するまでに、上記のフィボナッチ数にびったり当てはまることはほとんどありません。
「大体これくらい」と認識すれば十分です。
但し、「基本のフィボナッチ数とかけ離れれば離れるほど成功率は下がる」と認識しておいてください。
ただし、必ず反転する保証はどこにもないので、念のため、CDに切り下げライン(切り上げライン)を引いて待ちましょう。
ラインを抜けたらエントリーです。
損切りは、X点の少し下に設定しておくとよいです。
ガートレー222パターンの決済ポイント
次にガートレー222パターンの決済ポイントについてまとめておきましょう。

CDのフィボナッチ数61,8又は、XAの61,8を第1の目標とする。
目標ラインを抜けて、戻って、再度抜けたら、損切りを61,8に移動させる(トレール注文)
XAの76,8を第二の目標とする。
目標ラインを抜けて、戻って、再度抜けたら、損切りラインを76,8に移動。
最終の目標はA点のラインまで。
A点を抜けたら、セリングクライマックスが期待できるので、戻りから買いを仕込んでもいいでしょう。
ただ、あくまでガートレー222を根拠にトレードするのであれば、XAの61,8までが安パイです。
それ以上は、危険度が増しますので、トレーリングを仕掛けながら、リスクフリーなトレードをするのもありかと思います。
最後に
いかがでしたか。
ガートレー222パターンも突き詰めればかなり奥が深いことが分かっていただけたのではないでしょうか。
勝率が高いパターンですので、ぜひともマスターしてください。
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