ウォルフターゲット

ウォルフ波動とは

ウォルフ波動は、Bill Wolfe(ビル・ウォルフ)というトレーダーが提唱した波動論です。

英語では、Wolfe Wave(ウルフ・ウェーブ)と呼ばれ、「市場の動きは海の動きと変わりない」という彼の信念に基づいて生み出されたそうです。

この波動論は、物理の法則である作用反作用の法則が元になっています。

作用反作用の法則とは、例えば、二つの質点A,B間において,AがBに力 (作用) を及ぼすとき,逆にBは必ずAに力 (反作用) を及ぼす。

つまり、押したら押し返され、引っ張ると引っ張り返される力の運動の法則です。

ウォルフ波動は、ビル・ウォルフ氏が提唱したテクニカル分析における独自の波動理論です。

波動理論といえば、エリオット波動が有名なのですが、実は、ウォルフ波動と通じるところがあり、エリオット波動と併せて勉強すると、FXがまた一段と面白くなるはずです。

これについては、後述しますので、是非最後までお付き合いください。

ウォルフ波動の条件

ウォルフ波動に当てはめるには、いくつかの条件をクリアする必要があります。

文章では中々理解しづらいかとおもいますので、まずは、この図を見て、なんとなくでいいので覚えてください。

図の直前のトレンドは下降トレンドと思ってください。

まず、図の1-2がこのパターンのベースとなる波です。

2から反転して、波が1の価格を下抜けた後に反転して価格は4を目指して上昇します。

この時点で1-3にトレンドラインを引くことができます。

よくやるのが、1-3のトレンドラインを平行移動して2に当て、フラッグ形成時の4のポイントを当てようとしますが、残念ながら価格は予想より低い価格で反発し、5に向かって下降をはじめます。

こうなったら、「ウェッジのチャートパターンを作りにいっている」と気づかなければいけません。

肝心の5のポイントですが、ウォルフ波動の場合、1-3のラインを若干下抜けしてから反発することが多いです。

この5のポイントを見極めて、エントリーし、1-4の赤ライン上まで狙うのがウォルフ波動の醍醐味なわけです。

しかし、口で言うのは簡単ですが、実際にやってみると非常に難しく、そもそもウェッジですら、注意深くチャートを見ていないと見逃してしまうこともしばしばあります。

この辺りは慣れも必要なのですが、ちょっとしたコツと私なりの見極め方がありますので参考に後述したいと思います。

本題に行く前に、復習がてらウォルフさんの提唱した発動条件を見ていきましょう。

ウォルフ波動が決まる条件は、

  1. ②は、天井である。
  2. ③は、最初の下落でつけた底である。
  3. ①は②の前の底である。
  4. ③は、①の底よりも安くなければならない。
  5. ④は、③の次にくる天井である。
  6. ④は、①の底より高くなければならない。
  7. トレンドラインを①から③に引くことができる。
  8. このラインの延長は、⑤からの反転を予測するポイントである。
  9. ①から④へ引かれるライン上が目標価格となる。

となります。

なお、当然ですが、これは下降トレンドから上昇に転じるパターンです。

反対に上昇トレンドから反落するパターンもありますが、基本的には裏返しに覚えておけば間違いありません。

ただ、これをそのまま丸暗記しても実戦で活かすのは厳しいと思いますので、参考程度に見ておきましょう。

ウォルフ波動のエントリーポイントから決済ラインまで

エントリーポイント

前述しましたが、ウォルフ波動のエントリーポイントは、上記図の5のポイントです。

ただ、この5のポイントを予想し、エントリーを仕掛ける時、ただ闇雲に1-3ラインをちょっと抜けたからエイヤーでエントリーするのはあまりにも危険。

ウォルフ波動は、成功率の高いパターンであり、成功すると獲得できるpipsも大きいのですが、絶対に当たるものではありません。

実際にエントリーを仕掛けるにはプラスαの塩こしょうが必要です。

それでは、下の図をご覧ください。

2-4のラインを3のポイントに平行移動で持って行きチャネルラインを作ってください。

そのチャネルの下限と1-3ラインの間のゾーンをスイートゾーンと呼びます。

5のポイントは、このスイートゾーンに入ってくることが好ましく、さらに、3-4の長さに1.272又は1.618倍くらいまでエクステンションするとなおいいです。

これはフィボナッチ比率といい、相場の世界では知らない人はいない?といわれるくらい有名な比率なのですが、これについては、また別の機会に書きたいと思います。

とにかく、ウォルフ波動でエントリーを仕掛ける手順としては、

  1. ウェッジの形を見つけて上下にラインを引いて待つ。
  2. 2-4ラインを3のポイントに当てて5のポイントがスイートゾーンに入ってくるのを待つ。
  3. その際、3-4の長さの1.272倍又は1.618倍くらいに伸びるまで引きつける。

ことが重要です。

さらに、これだけではまだ甘いです。

しつこいようですが、相場に絶対はありませんので、さらにプラスαとして、4-5の値動きに切り下げラインを引き、そのラインを上抜けしてからエントリーするのがいいでしょう。

この辺りは、エリオット波動とも少し重複するのですが、この下降トレンドの最後に現れるウェッジの形、エリオット波動理論でいうエンディングダイアゴナルトライアングルと非常に通じる部分があります。(もはや個人的にはウェッジではなくエンディングダイアゴナルトライアングル以外にはないと思っています。)

余談ですが、エンディングダイアゴナルトライアングルがトレンドの終焉を表す大局的なくさび形であり、その後の反発を予想できるものであれば、ウォルフ波動との組み合わせにはぴったりであります。(ウェッジはトレンド継続のパターンもあるため。)

そのようなわけですので、私個人的には、ウォルフ波動を意識する際は、ウェッジではなく、エンディングダイアゴナルトライアングルと認識できる場合を主に狙ってエントリーをしています。

話がそれました。

エリオット波動論においては、上記トライアングルは、5波動で構成され、その各波を細分化すると、3波動が5つつながった3-3-3-3-3の構成になります。

この最後の3波動に切り下げライン(切り上げライン)引いてエントリーポイントを待つというのは、絶対がない相場の世界においては、当たり前にかけておく保険とでもいうべきでしょうか。

こういった逆張りのパターンは、一般的にリスクリワードレシオに優れていて、仮に負けても大した痛手を負いませんが、それでもある程度の根拠とルールを持ってエントリーしなければ、損切り貧乏にもなりかねませんので、まだ慣れていない場合は、慎重すぎるくらいでちょうどいいと思います。

決済ポイント

決済ポイントについては、言わずもがな、1-4のライン上になります。

では、1-4ライン上のどこ?と言う声が聞こえてきそうです。

一日中チャートとにらめっこできるトレーダーならば、ラインにぶつかったところで成行決済が可能ですが、日中忙しい兼業の方におすすめするのは、他のラインと重複したところにとりあえず指値を置いておくという方法です。

例えば、直前のトレンドの押し戻りのポイントや移動平均線にぶつかるところ。

こういった根拠が二重にも三重にもあるポイントは、世界中のトレーダーの同意を得やすいため、非常に重要になります。

もちろん、多少利益が減る可能性はありますが、1-4ラインにぶつかって反落することもありますので、いざという時の保険としてあらかじめ決済ポイントを決めておくのも一つの方法だと思います。

ターゲットポイントからの反発について

最初にお見せした図に書いてありますが、1-4の決済ポイントから反落する可能性です。

仮にあなたが、ウォルフ波動を根拠に決済ポイントを置いているならば、当然ですが、世界中のトレーダーも同じところに決済ポイントを置いているのです。

要するに、反落が実現するにしろしないにしろ、必ず何らかの反応があるわけです。

もし、トレードしているのが、下降トレンドからの反転パターンであるとすれば、一度ターゲットポイントにぶつかった後に反落し、そのまま逆三尊を形成してから再び上昇することも考えられます。

このターゲットポイントにぶつかったところショートで打ち込めば二度美味しいという方がいますが、それはかなり上級者の方とお見受けします。

必ず反応はしても、そのまま継続して落ちていく保証はどこにもないので、私ならエントリーせず、しばらく様子を見ると思います。

最後に

最後に、実際のチャートでウォルフが決まっているものを載せておきます。

スイートゾーン、さらに127.2の5から反落し、ターゲットをとらえていることがわかります。

相場はその後、ターゲットで反応を示すも、下降を継続しています。

いかがでしたでしょうか。

ウォルフ波動は、リスクリワードレシオもよく、成功すればかなりの利益を上げることができますし、逆張りのパターンとしてはかなりの成功率を秘めていると思います。

しかし、マスターするには、かなりの熟練が必要であり、慣れていない方は、まずパターンを認識することも難しいと思います。

できれば、過去のチャートを眺めながら、形を発見するところからはじめてみるとよいかもしれません。

今回の記事で書ききれなかったことは、また別の機会にお話できればと思います。