MACDとは

ここでは、人気のテクニカル手法であるMACD(マックディー)について説明していきます。

MACDは、ジェラルド・アペルというテクニカル分析の第一人者が開発したもので、

Moving Average Convergence Divergence(移動平均・収束・かい離トレードィング手法)

の英語の頭文字をとったテクニカル分析手法です。

まず、以下のチャートをご覧ください。

図1

矢印で示したテクニカルがMACDになります。

ちなみに、

  • 黒い棒線が束になったもの(山や谷に見える線)をMACD線
  • 赤いラインをシグナル線

と呼びます。

MACDと移動平均線の違い

使っておられる方も多いかと思いますが、「単純移動平均線」は、

過去のある日数の機関の終値を合計して、その日数で割ったもの

であり、その特徴は、

過去の終値を平等に評価するもの

ということができます。

一方で、今回取り上げたMACDは、「指数平滑移動平均線」を使ったテクニカル指標であり、その特徴は、

直近の終値ほど、より高く評価する

ものになります。

MACDには、当然、計算式が存在しますが、そんなもの乗せたところで誰も見ないし、覚えたところで意味ないので割愛します。

MACDの大きな特徴

MACDは、移動平均線よりもトレンドの初期を捉えるのが得意であるという特徴があります。

その理由は、MACDが、直近の終値をより高く評価するので、移動平均線よりも早めに売買サインが出るからです。

しかし、一方で、トレンドの最中や、上下に乱れるもみ合い相場に対しては、その感度の良さゆえに効果が薄いといえます。

MACDの使い方

MACDは最強のツールだ!

MACDの使い方は、とても簡単で、

買いサイン

① MACD線がシグナル線を上回る

② MACD線が0ラインを上回る

売りサイン

① MACD線がシグナル線を下回る

② MACD線が0ラインを下回る

となります。

最初の①を達成できれば、②でさらに買い売り

が考えられます。

それでは、以下の図2をご覧ください。

図2

先ほどの図1チャートに買い(売り)シグナルを書き込んでみました。(全部黒ですいません。)

まず、

買い①において、MACD線がシグナル線を上回っている買いエントリーするチャートは上昇した(成功した)

買い②において、MACD線が0ラインを上回っているさらに買いエントリーするチャートはさらに上昇した(成功した)

ことが見られますね。

買い①で新規買いエントリーし、チャートは上昇し、その後、押し目を付けた時点でさらに0ラインを上回っています。

ここで素直にMACDのシグナルを信じて買い増しすれば、トレードは大成功したでしょう。

それでは、次を見ていきます。

売り①において、MACD線がシグナル線を下回った売りエントリーするチャートは下降した(成功した)

その後、

売り②において、MACD線がシグナル線を下回った売りエントリーするチャートは下降した(成功した)

売り③において、MACD線が0ラインを下回ったさらに売りエントリーするチャートはさらに下降した(成功した)

ことが見られますね。

このトレードも大成功と言えるでしょう。

これも素直にMACDのシグナルを信じてエントリーすれば、およそ3500pipsの大勝ちを納めることができました。(管理人はやってません)

そして、これらのシグナルは、移動平均線のゴールデンクロスデッドクロスよりもいち早く売買サインが点灯します。

MACDの弱点

先ほど、MACDは最強などと言いましたが、前述のとおり、弱点が存在します。

それは、もみ合い相場に弱いということです。

さて、もう一度先ほどの図2をご覧ください。

売り②からの下降トレンドを経て、チャートはもみ合い相場を形成し始めました。

そして、買い③のところで、シグナルが点灯しています。

これは、MACDに従えば、明らかな買いサインです。

このチャートは週足なので、その後、一応900pips上昇しており、だましとまでは言いがたいのですが、しばらくするとすぐに下落に転じ、相場はもみ合いに移りました。

さらに、その後、MACD線は、ゼロラインを上抜くも、相変わらず相場はだらだらともみ合いを続けています。

これは、前述のとおり、MACDは、かなり早い段階で敏感にトレンドを見極めるのですが、その反面、「早とちりして反応してしまう」、つまり、「だましに合いやすい」という性格を持っているということが言えます。

だましに合わないために

では、この優秀だが、少し早とちり君のMACDの弱点をうまく補って使いこなす方法はないものでしょうか。

他のテクニカルで補う方法はないものでしょうか。

先ほどの買い③のシグナルでは、直前の下降波がトレンドをつけて落ちています。

これは、エリオット波動でいえば、下降1波と下降3波が完成している状態です。

さらにその下降波が完成後、ダブルボトムをつけているのがおわかりいただけるでしょうか。

MACDの売買サインに、それらの要素も味方して、買いで勝負をしたい場面には間違いありませんね。

しかし、直近の波が大きな下落であったので、しばらくは調整局面になることは容易に予想できました。

または、さらにその下も予想しながら、エントリーは様子見。

若しくは、しばらくはもみ合いになることを予想し、買いで入るにしても指し値の位置を直近の高値で止めておくとか、そういった判断が必要になってくる場面でしょうか。

なんだか、難しいチャートを選んでしまいましたが、いずれにしても、

もみ合いが予想される場面では、MACDが機能しなくなる可能性を認識することが重要

ということですね。

絶対に見逃すな!ダイバージェンシー!!

ダイバージェンシ-を日本語にすると、「逆行現象」とか、「逆かい離」と表現されるそうです。

なんだか難しいですね。

要するに、

実際の値動きが直近の高値を更新(または安値を更新)しているのに、MACDが高値(安値)を更新していない

等の場合を指します。

それでは、実際のチャートを用意しましょう。

どうぞ、図3をご覧ください。

図3

A点で、ローソク足、MACDともに高値をつけているにも関わらず、B点においては、

ローソク足が高値更新しているが、MACDは高値を更新していない

ことがおわかりいただけたでしょうか。

これが、

ダイバージェンス

です。

では、このダイバージェンシー、一体どのようにして使えばいいのでしょうか。

図3をみていただければおわかりいただけるとおり、

ローソク足は、絶賛高値更新中

ですから、Bの後の押し目で買いエントリーしそうな場面ですね。

これに、「ちょっと待った」をかけるわけです。

「え、トレンド転換するんだから、今度は売りでエントリーすればいいんじゃないの?」

という突っ込みが入りそうですが、これも「ちょっと待った」が入ります。

なぜなら、これも図3を見てのとおり、Bの後のチャートは、「もみ合い」になっています。

つまり、

ダイバージェンシーは、決してトレンド転換を保証するものではない。

ということなのです。

では、どう使えばいいのか。

もうおわかりですね。

そうです、

ダイバージェンシーは、利益確定に使えばいい

のです。

そもそも、Aの前の買いサインで買いポジションを持っていたと仮定します。

Aの時点で、売りサインがでていますから、ここで利益確定をすればいいのですが、ここでは、まだ上昇を見込んでポジション継続中であった場合などを考えてみてください。

ローソク足は、Aの次の押し目から上昇を試し、一度Aを上抜いている

にも関わらず、

MACDは、高値を更新していない

ですよね。

この時、ダイバージェンシーを見逃さなかった投資家は、

「そろそろ潮時だな」

と感じて利益確定するのです。

利益確定は、勇気のいる行動です。

しかし、「まだ上がるだろう」根拠のない自信を持ってせっかくの利益を逃した経験はありませんか。

ダイバージェンシ-は、トレンドの最中で、一端ポジションを利益確定して、ポジションを閉じることを私たちに教えてくれているのです。